技術の発展が著しい近代社会。昨今では、室内を自動で掃除してくれるロボットが流行り、みなさんもネットやソーシャルメディアで見かけることが多くなったのではないでしょうか。
さらに、映画で人間のヘルパーとして働くロボットや、TVの広告で工場で働く作業員と共に作業を進めるロボットアームなどを見かけたこともあるのではないでしょうか?これらの人と共に働くロボットは『協働ロボット』、通称『コボット』と呼ばれています。
これらのコボットはUniversal Robot社により工場などの作業場で効率よく、且つ、作業員とのワーキングスペースを共有しながら作業をすることを目的として開発・製作されています。
作業場などの仕事環境に身を置かないかぎり、なかなか触れる機会の無いコボットですが、どういったものなのでしょうか?また、技術の発展により『〇〇の仕事はすべてAI化される』などと噂されることも増えていますが、それほどまで非の打ちどころの無いような万能な存在なのでしょうか?
コボットを使うことの利点や欠点などについて、考察していきましょう。
コボットの利点:
まず、最初に気になるのがコボットを使う利点についてです。従来の工場などで使われていた協働ロボットは、作業員とロボットが一定の距離を保ちながら作業することを前提として製作されていました。
しかし、Universal Robot社が開発する協働ロボットは、国際規格に則った措置を取ることにより、省スペース化を実現しているため、工場内に『作業員だけのスペース』と『ロボットだけのスペース』を設ける必要がありません。
それに付け加え、最近のコボットは従来の産業ロボットと違い、複雑なプログラミングを必要としていません。事前に入念なプログラミングを行う必要がないので、コボットを工場内に設置したら、あとはボタン操作しながら簡単に作業を進めることができます。
コボットの欠点:
工場内のスペースを節約できるだけでなく、誰でも簡単に作業を効率よく行えるのを可能にしたコボットですが、必ずしもいいことばかりではありません。
技術の進歩により効率よく機械を使って作業を進めることができるようになりましたが、そのことで昔ながらの『職人』と呼ばれる人達の需要が減ってきています。人間の手だけでものを作りだす作業は、どうしても生産性や生産量が限られてくるためです。
さらに、コボットは簡単にボタン操作ができるため、専門知識を持たない全くの初心者でも製造業に従事することができます。これにより、専門知識を有する従業員が一部のみに限られてしまい、問題が起きた際には作業が滞ってしまったり、技術が失われてしまう可能性もあります。
まとめ
製造業においてUniversal Robot社は革新を起こしています。誰でも簡単に作業を行うことができ、更には作業員の安全を守ることができるコボットはこれからの未来を創るパートナーとなるでしょう。
しかし、それと同時に先人たちが培ってきた知識や技術などの『ヒューマンタッチ』も忘れずに、お互いの良さを生かしながら前進していきたいですね。
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